開業して2年が経ち、初めて分かった「美容室開業後1年以内に60%が閉店する」といわれる3つの理由
インターネットで「美容室の生存率」と検索すると
開業後1年で60%が閉店
開業後3年目に90%が閉店
この様なデータが出ています。
この数字だけ見るとかなり高い確率であるという印象です。
この数字に当てはまるのは、顧客がいない状態、もしくは見込みが少ない状態で開業するケースが多いのではないかと推測できます。
私自身も開業して2年半になりますが、顧客ゼロ、見込みもほぼゼロの状態でした。
そして、これまでに何度か「閉店」の二文字がよぎるシーンもありました。
私自身の経験からも、この「生存率」の数字はあながち間違いではないのではないかと感じます。
なぜ、高い確率で閉店してしまうのか
実際の私自身の経験から、開業してすぐに閉店に追い込まれる可能性がどこにあるのかを考えてみました。
考えうるものとしては以下の3つがあります。
・独立前の情報の捉え方
・成功事例をマネる事で成功するという思い込み
・独立の目的
独立前の情報の受け取り方
一つ目は、独立前の情報の受け取り方です。
私は独立するにあたり、独立開業前にいくつかセミナーに参加しました。
セミナー内容は、資金調達の方法や内装など、独立開業のバックアップが目的であったり、独立開業後の税務上の手続きなど、独立開業を成功させることが目的のセミナーでした。
経営を全く学んでいない私は、自然と「成功するだろう」「何とかなるだろう」という思考になっていました。
事業計画に関しても、あらかじめ一定数のお客様が来店することが前提となっていたり、「上手くいくこと」がベースとなった考えになっていました。
今思い返すと非常に甘い考え方です。
仮に厳しい意見をくださる方がいても、「自分は大丈夫」という全く根拠のない自身さえありました。
これらの経験から言えるのは、自分に都合の良い情報の受け取り方をしていて、開業後の備えの甘さにつながっているという事です。
最初から「上手くいかない可能性」を考えていれば、独立前から見込み客集めをするなど、行動に違いが出るはずです。
成功事例をマネる事で成功するという思い込み
私が美容師として雇われていた頃は、仕事のできる先輩のマネをすることで技術や接客を学んできました。
実際に経営をしていて感じるのは、成功事例をマネる事で上手くいく事もありますが、反対に上手くいかない事(時期)もあるという事です。
例えば、有名サロンや有名美容師が発信している内容を実行できたたとしても、結果まで再現する事は難しいです。
また、たとえ成果の出ている内容であっても、10年やっている成功サロンが現在取り組んでいる内容をオープン1年目のサロンがそのままマネをしたところで、必ずしも上手くいくとは限りません。
実際に学んだノウハウに取り組んでみると、すぐに成果の出るものもあれば、再度練り直しが必要であったり、成果が出るまでに時間がかかるものもあります。
成功事例をマネる事自体は悪い事ではありませんが、それがすぐに上手くいくとは限りません。
「行動する事」自体が目的となってしまうと、取り組んですぐに成果が出なかった時にまた次の新しいノウハウを学ぼうとしてしまいます。
しかし、必要なのは新しい事を学ぶ事ではなく、なぜ成果が出なかったのかを考え、再度練り直して実行する事です。
たとえ成果の出ない期間があったとしてもその間の家賃や生活費はかかりますので、それを想定した運転資金も必要になります。
オープンするまでの開業資金よりもその後の運転資金を重要視すべきです。
この部分を想定していないと、思ったような成果が出なかった時に思考や行動自体もストップしてしまいます。
独立の動機
独立する美容師さんは、元々優秀なプレイヤーであった事が多いです。
以前組織に属していたときは指名客もついているトップスタイリストではあったものの、その割に給与や拘束時間などの待遇が悪く、この状況で働き続ける事に不安や不満を感じて独立するというケースです。
このような動機で独立するとなると、今までやっていた事をやれば上手くいくと思ってしまいがちです。
実際に私自身も「来ていただいたお客様に喜んで貰えさえすれば成り立つ」と考えていました。
お客様に喜んでいただくのは当然ですが、オープン当初は「どんなお客様に何人来てもらい、どんな内容を誰が提供する事で喜んで頂けるか」を考えるところまで至っていなかったのが事実です。
これは、美容師としての成功体験を積んではいるものの、経営者としての経験ゼロの状態です。
その状態で今までやっていた事を一生懸命やっても上手くいく保証はありません。
独立する際には、全く別の職業に転職するのと同じ意識改革が必要だと感じます。
今の状況を生み出している原因とその改善方法
たとえ今の状況が上手くいっているとしても、実際にその原因が何であるかを特定しておく必要があります。
反対に、上手くいっていない状況であればそこにも原因が存在します。
教わった通りにやっているつもりでも、知らず知らずのうちに本質からずれている事をやっている可能性もあります。
軌道修正をするには検証と改善を繰り返す必要があります。
オープンして間もない状態でメニューや価格をコロコロ変えると、失客してしまうのではないかと不安になり、行動が鈍くなりがちです。
しかし、美容師としての価値観を壊すことで、行動を鈍らせる心理的なブロックも外す事ができるようになります。
私の場合は、美容師の延長で経営を始めてから本格的に経営を学び、短いスパンで改善を繰り返してきました。
改善には変化が必要で、変化をさせるには必ず抵抗感が伴います。
しかし、改善を繰り返して成果が出てくると、改善前に抱いていた抵抗感がいかにムダであったかを思い知らされます。
人間は変化を恐れる修正がありますので、行動(改善)には大きなエネルギーが必要になります。
しかし、望む状態と今の状況が異なるのであれば、たとえエネルギーが必要であっても行動を起こす選択肢を取るべきではないでしょうか。
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