単価の高い美容室でホットペッパーを活用した事例

単価の高い美容室でホットペッパーを活用した事例

現在、集客導線の一つとしてホットペッパーを活用するサロンは多いかと思います。

 

実は、ホットペッパーが紙面からネット媒体になった2005年頃からサロンレポートの数字分析や動きを追っています。

 

今回の記事は、過去20年で担当して頂いたリクルートの方から得た情報を元に、自分自身で経験、分析した内容です。

 

開業時は、その経験を元に”顧客ゼロから3ヶ月で100万突破”という数字も出しています(単価は8000円でしたが汗)。

 

ここ最近は時代が変わり、当時の様にはいかない部分もありますが、得たい効果に対して正しく使えば近い効果が出せると思っています。

 

できるだけ分割して詳細をお伝えしますが、前提としては「集客はホットペッパーが良い、悪い」という事ではなく、あくまでも活用例として見ていただければと思います。

 

ホットペッパーのノウハウについて

現在、

長野県松本市

神奈川県川崎市

2つのエリアでホットペッパーの数字を見ています。

 

プランはいずれもバリュープラン、金額は同じく165,000円です。

※小エリアの範囲や人口から、見込めるPV数などを踏まえてプランの金額が変わると推測できます

 

ホットペッパー活用のノウハウとしては

 

・画像の選定

・キャッチコピー

・クーポンの作り方、並べ方

・スタッフプロフィール

・ブログライティング

・キーワードを随所に入れる

 

など、サロンボードをどの様にいじるか?といった要素があります。

※もちろん、表現方法は重要です。

 

しかし、様々な地域のコンサルサポートをする中で

 

・エリアが違っても共通する部分

・同じ事をやっても大きな差がある部分

 

上記の要素あるのが事実です。

 

つまり、ホットペッパーを活用する際には、エリアの状況をお客様視点で見る

→見込み客からどの様に映っているか

→サロンレポートの数字の分析

→実際の需要と動き

 

掲載内容に加えて、上記が大きなカギになります。

 

媒体そのもののチェック(外見)だけでは把握できない部分があります

※売り手の視点で見てしまう事がないように注意

サロンレポートの数字を正しく分析する必要があり、リクルートの営業さんとは違う視点が必要です

 

掲載内容以外の要素

まず、ホットペッパーに関しては、

 

・素人でも簡易的に数値が見やすくなっている点

・どのエリアでも共通のフォーマットである点

 

この2点から分析が可能で「プロでなくてもエリアの動向が把握しやすい媒体である」という視点で見ています。

※カットを行う美容師と同じく、集客にも当然プロがいます。

 

上記を踏まえて”お客様からの見え方”について解説します。

 

お客様からの見え方

意外と見落としやすい点ですが、お客様が検索する際、

 

・ホットペッパーのアプリで検索する

・スマホのブラウザで検索→ホットペッパーを見る

 

上記の2つで見え方が異なります。

 

アプリの場合

アプリ内で条件(メニュー、日程、エリア、駅、特集)検索

サロン検索結果一覧

【表示項目】

・画像3~5枚

・サロンキャッチ

・アクセス(場所)

・口コミ件数

・カット料金(非掲載も可能)

 

上記で気になった場合は、

①クーポン、メニューボタンをタップ

クーポン名、クーポン内容まで表示

 

②もしくは、サロン詳細ページへ

 

ブラウザの場合

地域名+美容室などで検索(+年代、メニュー名などの条件)

ホットペッパーに入った場合

(検索キーワードによっては特集から入ります)

サロン検索結果一覧

【表示項目】

・アクセス(場所)

・画像2枚

・サロンキャッチ

・カット料金(非掲載も可能)

・席数

・ブログ件数

・口コミ件数

 

上記で気になった場合は、

①プルダウンでクーポン名を3つ表示

「クーポン一覧」タップでページ切り替え

 

②もしくは、サロン詳細ページへ

 

ブラウザの場合、クーポンページに遷移しても「クーポン内容」はタップしない限り表示されません

 

この辺りが、お客様からの見え方の部分なので、一度チェックしてみて下さい。

 

検索結果一覧からクーポンページ、もしくはサロン詳細への誘導が必要ですが、アプリ検索、ブラウザ検索によって見え方が異なります

ホットペッパーはクーポンサイトなので、当然、クーポン誘導、価格比較の導線になっています

比較的単価が高く、リピートしやすい客層を狙うには、いかにサロン詳細や口コミ、ブログに飛んでもらうかがカギです

 

掲載プランと広告の費用対効果

ホットペッパーの掲載プラン料金は地域によって異なりますが、費用対効果の捉え方は主に3つあります。

 

①媒体自体の費用対効果

複数エリアの数字を追った結果、おおよそ見込みのある数字からプランの金額が決められていると予測できます。

 

つまり、媒体自体の費用対効果に関しては”リクルート側である程度決められている”と捉えています。

 

そして、お客様から見て似たサロンが少ないエリアほど、費用対効果は上がります。

 

この部分は、お客様視点で”違いを見せる”タスクに繋がります。

 

②掲載プランと費用の回収

例えば、単月の回収率50%だったとしても通常メニューでリピート8割の仕組みがあれば半年以内に当月分が回収できます。

 

また、時期によっても回収率が異なる為、単月のみの数字で一喜一憂しない事も重要です。

 

個人的には、スタッフに任せる場合の投資回収率は利益を目安にしています。

例)

・一人当たりの獲得コストが1万円

・売上15000円だった場合

・利益はおよそ7500円=回収率75%

・次回のご予約で回収

単月の回収を重視する場合は、獲得コストが低い価格勝負の戦略がマッチします。

 

経営スタイルによってどちらが正解とは言えませんが、価格勝負の戦略で無い場合は、自社に引き込む形でリピートの仕組みを掛け合わせた戦略が必要です。

 

スタッフが加入したばかりなのか、稼働が埋まってきている状況なのかによっても捉え方は異なります。

 

新規数で単月回収を追う場合は広告費をかけ続ける必要がある

自社に引き込む場合は回収が遅いものの、稼働が埋まってくれば広告費を減らせる

→どちらの戦略が合っているか判断

 

③集客を店舗単位で見た場合

店舗単位の広告費として見た場合は、ホットペッパー以外の広告も含めます。

 

というのも、例えばチラシに関しても

チラシを見てネット検索→ホットペッパーで予約

といった導線があるからです。

 

この部分を特定するには、来店したお客様に「最初に知ったきっかけ」を聞く必要があります。

 

スタッフ対応の場合もアンケートで集計、電話問合せの場合は詳細を記録して集計を行い、媒体別の費用対効果とLTVを計測します。

 

以上、3つの視点で「少ない広告コストで新規を呼ぶ」という視点ではなく、自店が取り組んでいる内容に合わせた投資回収の視点が重要です。

 

ホットペッパー集客に取り組む際のチェックポイント

ホットペッパー集客に取り組む際は、以下をチェックしてみて下さい。

 

①予約枠が確保できているか

②エリアの参画店舗数の内訳

③流入経路のチェック

 

①予約枠の確保

まず、ホットペッパーの予約数自体を増やすには、予約が空いている事が前提です。

 

一般的には、稼働率が高くなってきて、お客様の需要が多い土日が埋まっている場合は集客の母数が下がる可能性があります。

 

前日や当日に日時検索する層が多い事が理由ですが、スタッフが入ったばかりの状況で予約枠が空いていると入りやすくなります。

 

前日当日予約はホットペッパーの特徴ですが、価値の発信ができている場合は「リピートしにくい層」とは限らず、次回予約に繋げる事も可能です。

 

※徐々に予約が埋まってきた場合は

次回予約で予約枠の調整

→3時間枠を空けて既存の予約を埋める

上記で、新規の枠が確保できます。

 

※土日枠が埋まっていて平日に集めたい場合

・集客の母数を追わない視点を持つ

・投資回収率が低くなる可能性も考慮する

 

もしくは、フロントエンドの戦略

 

・クーポン価格を下げて母数を増やす

・期間限定でリピート率より時間生産性

 

この様な割り切った考え方も必要です。

 

ホットペッパーに関しては”問合せ数”が計測できない媒体ですが、

・需要があっても予約が入らないのか

・そもそも需要が無いのか

この辺りは、PVとCVR、ACRの数字で、ある程度ですが予測できます。

 

つまり、「掲載費用に対する予約数(売上)」ではなく、

・予約枠の状況

・PV、 CVR、ACRの数値

この辺りがプランアップ、ダウンを検討する要素になります。

 

②エリアの参画店舗数

例えば、地域別で同じバリュープランであっても、エリア内の上位プランの参画数によってPV数が異なります。

※他のエリアの成功事例を見る場合は、参画店舗数の分布も見る必要があります。

 

③流入経路

代表的な自店ページへの流入経路としては

・検索エンジン(Googleなど)

・サイト内検索(アプリ)

・U24学割特設サイトなどリクルートの別ページ

・エリア一覧

・特集

・ヘアスタイル

上記を通じて自店ページへ流入があります。

 

この中でも、意外と触れられる事が少ない”特集”の選定方法です。

 

特集の選定方法の基準

特集の選定基準としてはサロンレポート内にある

 

・閲覧率

・閲覧数(平均値、最大値)

・参画店舗数

 

上記3つで、全てMOBの数値を基準にします(スマホ利用の方が多い為)。

 

上位プラン掲載の場合

→特集別の閲覧率と閲覧数(平均値)

 

下位プラン掲載の場合

→参画店舗数と閲覧数(平均値、最大値)

 

上記と、店舗のウリを照らし合わせます。

 

※トリートメントがウリであっても、参画店舗数が多くて下位プランの場合は自店ページまで辿り着く方が少なくなる

※平均値が高くて最大値も高いものは、エリア内の需要ではなく特定のサロンが多く見られている可能性もあり

※参画店舗数が多い特集(美容業界の流行)であっても、エリアによっては閲覧率、閲覧数が少ない(エリア内で見ている人が少ない)ケースもある

 

この様に、エリアの需要を数字で捉える事で、費用対効果を上げることができます。

※意外と見落としがちですが、特集の並びも重要です

 

この辺りは、営業担当の方に任せても良い部分ですが、知っておいても損はないと思っています。

 

比較的リピートしやすい層の特徴としては、日時検索よりも特集検索から流入した方が多いです。

 

ホットペッパー内でPVを増やすには(番外編)

意外と行っていないPV数を増やす施策としては、ヘアスタイル特集への掲載やU24学割の活用があります。

 

※ヘアスタイル特集は掲載プランによって枚数が決まっていますが、クーポン紐付けもできます。

※U24に関してはカット3000円以下のクーポンが必要ですが、単価を下げたくない場合は予約枠を限定しておけばOKです。

※クーポン作成をしておくだけで特設サイトへ掲載され、露出が増える可能性があります。

 

ホットペッパー集客の考え方

以上、高単価のサロンを運営する上で、ホットペッパーの掲載内容(画像やライティング)以外の部分で、基本となる考え方や数字の捉え方を紹介しました。

 

冒頭にもお伝えしましたが、ホットペッパーが良い、悪いという事ではなく「使う場合はどのように活用するか」がポイントになります。

 

リクルートの営業さんや、代理店の方とはまた違う角度になるかと思いますので、一つの参考にしてみてください。

 

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