美容室でチラシ集客を行うメリットとチラシ集客で成果が出ない3つの原因
現代社会ではスマートフォンが普及し、美容室の集客に関しても年代問わずネット集客が主流となっています。
大手のクーポンサイトを使った集客や、自社ホームページによるブログ集客、SNSによるオンライン集客に取り組んでいるサロンがほとんでです。
しかし、その反面「集客に困っている」サロンが多くあるのも事実です。
人口が減り、美容室の数が増えていることから、顧客獲得にかかるコストは今後さらに増え続けると言われています。
現在取り組んでいるサロンが少ない「チラシ集客」は、これからの時代の集客の一つの柱となる可能性もあります。
美容室におけるチラシ集客の現状
実際に「チラシ集客」について伺ってみると
「チラシを撒いたのはオープンの時だけ」
「以前やった事があるが、効果がなかったので今はやっていない」
このような回答を多く頂きます。
私も実際に自分の商圏で新聞に入っている全ての折り込みチラシを3ヶ月間毎日チェックするというリサーチをした結果、美容院のチラシは0件でした。
中には以前はチラシをやった事があるというサロンもあるかもしれませんが、チラシ集客を継続しているサロンは0件だということです(因みに、私のサロンがある松本市は美容室が約500件登録されています。)
この結果からわかる事は、ほとんどの美容室でチラシ集客は効果がないと判断しているという事です。
つまり、ほとんどの美容室が正しいチラシ集客の方法を知らないという事になります。
チラシで成果が出ない理由
では、チラシ集客で効果が出ない3つの理由について解説していきます。
ポイントとなるのは以下の3つです。
①チラシの内容
②配布部数と配布エリア、時期
③費用対効果の考え方
「過去にやった事はあっても成果が出ずにやめてしまった」というケースでは、この3つのうち全てが間違っている事がほとんどです。
チラシの内容
特にオープン時のチラシに多いのが
カット・・・〇〇円
カラー・・・〇〇円
パーマ・・・〇〇円
縮毛矯正・・・〇〇円
オープニングキャンペーンALL20%OFF
こういった、「メニュー価格+割引」の内容になっているものです。
載せている情報が
・新規オープンである事
・メニュー価格+割引
この2つになりますので、お客様が来店する理由もこの2つになります。
オープニングであればある程度の客数が見込める可能性もあり、気に入ってくださった方がリピーターになる可能性もあります。
しかし、その後継続して来店につながるリピート率はそこまで高くはないはずです。
また、新規オープン価格に反応して来店した方は、その後、別の新規オープンの店舗ができると同じ理由で失客しやすくもなります。
さらに、オープン時に撒いたチラシで一時的に客数が来て売り上げが上がったとしても、同じチラシを2回、3回と続けると目に見えて客数が減少していきます。
結果、「チラシで集客できたのは最初だけだった」となるのです。
しかし、正しくは、「最初だけ客数を集める内容のチラシだった」ということになります。
配布部数と配布エリア、時期
チラシ集客で成果が出ない理由2つ目は、「配布データを取っていない」ということです。
チラシの反応が低かった時に、価格や内容ばかりが原因であると考えがちです。
しかし、そもそも配布部数が足りない可能性もありますし、配布したエリアに見込み客が少なかった可能性もあります。
さらに、時期が1ヶ月ずれただけでも見込み客の取り巻く環境も変わりますので、同じ内容のチラシでも反応率は変わります。
たった数回撒いただけではこれらを把握する事はできませんので、実際に繰り返しテストしながら効果を測定していく必要があります。
費用対効果の考え方
チラシ集客が続かなかった理由として
「チラシにかけたコストに対して売上が低かった」
というものがあります。
これも、きちんと計測せずにやめてしまっている代表的なケースです。
実際に私が過去に計測したデータの一部を見ながら解説していきます。
これは、過去に同じ内容のチラシを半年間毎月違うエリアに1万枚ずつ撒いて反応をテストしたものです。
反応数自体は多くなく、エリアによっては1回の売り上げでコスト回収できた月もあれば、反応がゼロだった月もあります。
半年間のトータルの売り上げも初回の来店のみで考えると赤字だった事になります。
しかし、客単価15,000円〜19,000円のお客様の次回予約率が88%という結果が出ています。
これは、このままの比率で次回予約が取れていけば年間で見た時に大きなプラスになるという事です。
つまり、このチラシの評価はとしては、求める単価のお客様が8割次回予約につながった内容ですので、その後も配布数を増やす価値があるチラシであるという事になります。
このような内容も、一度チラシを撒いて終わりにしてしまうと正しく分析することができません。
チラシ集客の大きなメリット販促の考え方
「一発ドカンと当てる集客方法」のイメージを持っていると、思っていた効果が出なかったということがあります。
チラシはお店のオープンのタイミングで撒くというイメージを持たれがちですが、オンライン集客と同じく、効果を検証しながら継続して行なっていく集客方法です。
そして、オンライン集客とは大きく違う特徴があります。
それは、お客様の「検索行動」をメインターゲットにしたオンライン集客は、主に美容院を探している見込み客へのアプローチになります。
その点、チラシ集客は「(今現在は)美容院を探していない見込み客」にもアプローチすることができます。
さらに、「美容院を変えたいと思っていても、変えるきっかけがない」という見込み客もいます。
例えば新聞の折り込みに入れるとなると、そういった潜在的な見込み客の家の中(生活の中)に違和感なく入り込むことができるのです。
そして、今の時代はチラシを見てからインターネットで検索するという流れもあります。
このように、チラシ集客はオフラインとオンラインを連携した集客方法でもあります。
オンライン集客のデメリットとしては
・ホットペッパーなどのポータルサイトの参画サロンが増え、集客数を伸ばすために資金力のあるサロンと戦わなくてはならない。
・Google においても、アルゴリズムの変更で検索順位が変わる
・ホームページ集客では業者によってサイトのリニューアルをしてもらえない
このように、あなた自身の力ではコントロールが難しい内容がデメリットとして出てきます。
美容室のような、地域密着のビジネスに関して、オンラインとオフラインを上手く連携していく方法を取ることができるのがチラシ集客の最大のメリットとなります。
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