初めて予約した美容室。
予約時間が迫って少し緊張しながら美容室へ入り、受付へ。
「予約した○○です。」
「○○様ですね。ご来店ありがとうございます。本日はカラーとカットでよろしいですか?」
「は、はい。」
受付を終えると、待ち合いでぱらぱらと雑誌を眺めながら待つこと5分。
「○○様お待たせ致しました。こちらへどうぞ。」
(き、来たー。)
ついに呼ばれました。
美容室へ行っても、なかなか思い通りの髪型にならないし、どう伝えたら良いかもわからないので、美容室はあまり好きではない。そもそも何しゃべっていいかもわからないし。
でも、今日は初めての美容室だし、思い切ってやりたい髪型を伝えようと思い、ちょっと恥ずかしいけど雑誌の切り抜きを持ってきた。
「今日担当の△△です。ヨロシク〜。今日髪型どうしようか〜?」
「あ、実は切り抜きを・・・」
恐る恐る切り抜きを差し出す。
美容師がそれを見た瞬間、一瞬空気が止まる。
少し間を置いて
「あー、これはムリだねー」
「・・・・・」
はい、アウトー!!
と、言ってもお客様は全く悪くなく、美容師がアウト。そもそも初対面のタメ口がNGですが、今回は切り抜きを見た後の対応が問題。
特に初めての所では、意外とこんな目に会うことも多いのではないかと思います。
ここまででなくても、似た様な経験はあるかも知れません。
初対面からいきなりチャラいのは論外として、そうでなくても思った通りにイメージを伝える事自体がとても難しいと思います。
なぜなら、当たり前の事ですが、パッと見ただけの数秒間だけで判断できる事ではありません。
逆にそんな2、3秒で判断されてもどうなの?と思ってしまいます。
髪質や長さはすぐに分かるとしても
過去にどんな髪型をしてきたのか
いつもどんなお手入れをしているのか
今現在の髪型のどこが気に入らないのか
自分の髪の事ををどの程度知っているのか
それをふまえてのどうなりたいのか
その写真の髪型のどこが良いのか
雰囲気?形?色?動き?
理想の髪型はどんな髪型?
などなど、分かって欲しい事は山ほどあります。
ムリだという前に知るべき事はたくさんあり、それを見抜き、それをふまえての提案と納得のいく説明、判断のスピードの速さこそがプロの仕事だと思っています。
この内容について書くと90%は美容師向けの内容になってしまうので、今回は残り10%の部分。『お客さんができることがあるとすれば何?』の部分。
その1 切り抜きもしくは画像は有効です
できれば3つ程あると良いでしょう。
なりたい髪型が1つの場合でも複数あった方が良いです。
似た様な写真でも大丈夫です。
髪質の違う3つの写真の中にも理想の髪型の共通点が必ずあって、逆に美容師にとってはポイントが分かりやすいと思います。
「これと全く同じにしたい!!」
というよりは
「こんな形と雰囲気が理想です」
というニュアンスの方が伝え方としては良いと思います。
その2 普段感じる髪の特徴を伝えましょう
美容師が見る髪の特徴と本人の気になるポイントが違う場合があります。
ここがハネる
ここのボユームが気になるなど
いつも気になっている場所を伝える事でデザインの「核」が決まります。
その3 似合う髪型を見つけてもらう
自分にはどんな髪型が似合うのかなかなか分からない場合、もしくは
なりたい髪型があるけど、いつもその髪型の雰囲気にならない場合は
美容師に相談しましょう。
今の髪の状態でベストな髪型を見つけることはプロとしてできるはずです。
今回は以上の3点。
日々感じることはまだまだ多いですが、また追々書きます。
美容室という所はお客さんと美容師の距離(人と人の距離)が近い場所ですので とても居心地が良い場合もあれば、意外と苦手な方も多いはず。 なかなか思っていることが伝わりにくい場合もあると思いますが、美容師の立場からすると、『分かってあげたい』 と思っているはずです。 それが感じられない場合は、思い切って美容室を変えましょう。 悪いのはあなたではありません。
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