普段サロンワークをしていて、まれにあるケースなのですが
「髪がすごく傷んでいて縮毛矯正をかけてもらえませんでした。」
という方がいらっしゃいます。
確かにカラー履歴のある髪なのですが、ブリーチ毛程のダメージはありません。
乾燥≠ダメージ
私は、お客様との会話の中では基本的に「傷んでいる」とか「ダメージ」という言葉を使わず
「乾燥しやすい」とか、「乾燥気味」などという表現を使うようにしているのですが
実際の髪の状態を診断する上で、乾燥とダメージは全く別物です。
乾燥毛の場合は健康な状態で水分を保持しにくく、撥水性と吸水性の両方のタイプがあります。
吸水毛の場合はカラーの薬剤も吸いやすく、持っている色素によってはとても明るくなりやすい髪質です。
前出のお客様も、乾燥しやすい吸水毛で明るめのカラー。
確かに、見方によってはとても傷んでいる髪にも見えます。
もう一つの判断材料
もう一つの判断材料としては、濡れている状態で髪がどうなっているか。
この時点でコシが無くなれば完全なダメージ毛ですが、そうでない場合はコシは残ります。
もちろん前出の方はコシも残り、さらに濡らした状態でもウェーブの出る髪質でしたので
とても簡単にキレイなストレートになりました。
吸水毛で、さらにジスルフィドの割合の多い髪の場合は一剤の反応も良いため
低アルカリでチオ濃度が少し高めのものが適していると思われます。
今回のケースは、ストレートの技術自体はそれほど難しくないハズですが、判断の仕方によってお客様の満足度は随分変わってきますね。
危険な場合もあります
きちんと履歴を確認したら、毛先に1年前のブリーチが残っていた
なんて事もありますので、危険なケースも的確に判断できるようにしたいものです。
見た目の状態だけでなく、履歴やカラーなどの薬剤の反応の仕方を予測することがとても大切です。
もちろん、リスクの高い場合はかけるのをやめた方が良い場合もあります。
その場合でも、お客様がきちんと納得して、気持良くその判断を受け入れて下さる事。
そこが美容師さんの腕の見せどころではないでしょうか。
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