縮毛矯正における形状変化に関わる結合としては
ジスルフィド結合
水素結合
主にはこの2つだと考えています。
厳密にはイオン結合もペプチド結合も関わってきますが、縮毛矯正において影響は少ないと勝手に仮定して今回は省きます。
強いけど素直なジスルフィド結合
ジスルフィドはとっても素直です。
還元剤を与えれば結合が切れ(チオールを形成)
酸化剤を与えれば再結合します。
この反応はとてもわかり易く、判断もそこまで難しくないと思います。
気をつけなくてはいけないのは、ダメージ毛や軟毛。
アルカリ軟化を気にしすぎて1液の時間が短すぎると還元が甘くなることがあります。
ブリーチ毛やホームカラー毛に縮毛矯正をかけたい時はアルカリを弱くし、還元に必要な最低限の時間を放置タイムとしましょう。
この場合は、しっかりした説明と慎重な施術が求められます。
自由気ままな水素結合
ジスルフィド結合に比べ、とても自由な性格をしている水素結合。
たとえ髪が強アルカリに晒されてテローンとしていても
ブリーチで真っ黄っ黄にされていても
ポーラス状態でも
枝毛マックスの状態でも
濡れた状態から水分が無くなっていくと同時に、むくむくと再結合してきます。
少しの水分でも結合が変化するのでやんちゃで手のかかるイメージです。
縮毛矯正においては、1液を流した後(アルカリ軟化と還元がしっかりされた状態)でも
水分が無くなればお構いなしに再結合してしまいます。
ジスルフィドとタンパク変性で水素結合を抑える
1剤を流した後の状態からキレイにドライ、熱処理をするとツヤが出た状態で水素結合が再結合します。(同時にタンパク変性も起こします。)
この状態で酸化処理をしてジスルフィドを戻すと、水素結合はその効力を失い
濡れても乾いても性質が変わらなくなります。
強力なジスルフィドとタンパク変性によって一時的におとなしくなった状態ですね。
数ヶ月経って水素結合の性質が出てきた場合、ややボワついた質感になってきます。
この2つの結合に関しては、デジタルパーマなどのホットパーマでも同じ事が言えるでしょう。
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